会社の成功は従業員の満足度と密接な関係があります。研究によると職場環境が悪ければ、生産性や仕事のパフォーマンスに悪影響を与えます。
また、従業員のパフォーマンスは、モチベーション、サポート、リーダーシップといった条件によって大きく左右されることも示されています。[1]
弊社では、従業員の健康に関する課題を経営課題の1つとして位置付け、従業員が働きやすい環境づくりを推進しています。
コンテンツ
従業員の健康課題
弊社では、リモートワークを実施しておりますが、リモートワークによって従業員間のコミュニケーションが希薄になるという課題が発生しています。
コミュニケーションの希薄化は、従業員が悩みを抱えがちになり、メンタルヘルス不調等のストレス関連の発生につながる可能性が高いものです。
最近の研究によると、リモートワークは対面ワークと比較して、孤立やうつ病といった精神的な問題を引き起こすことが多いことが判明しています。[2]
したがって、リモートワークの場合、従業員全員のコミュニケーションを円滑にし、サポートすることがより重要になります。
計画と数値目標
2023年年度上期に役員を含む従業員間のコミュニケーション活性化施策を実施し、日々の仕事だけでなくざっくばらんにコミュニケーションできる場を設けました。
施策は、一時的な取り組みに終わらないよう継続して実施する必要があり、月に2回以上実施します。
また、施策の参加者は、従業員全員が参加できるように後述する実施責任者が調整を行うようにします。
計画の実施担当者
施策実施の周知は、代表社員が自ら行い健康経営の課題を推進します。
実施担当者は、従業員を施策のオーナーに任命し、本施策実施に関する権限を委譲することで、従業員のための取組ができるようにしました。
経営課題であるため、一般的には役員がオーナーとなり推進するケースが多いと思われますが、本件に関しては、将来の経営を担う人材の育成や女性のキャリアアップの一環の意味もあり従業員から実施担当者を選出した次第です。
目標の期限、達成スケジュール
実施施策は、1か月程度ごとに振り返りを行い形式的な施策にならないように見直しを行います。
まずは、取組がすべての従業員に定着することが目標となるため、2023年中に従業員に施策が定着することを目指します。
仕事環境向上の取組
仕事と家庭生活の両立に向けた環境づくり
仕事と家庭生活のバランスをとり両立させていくため、下記の制度を設けています。
リモートワーク
場所の制約を受けない仕事環境を構築し、家庭生活の時間創出を図ります。
また、リモートワークにより、通勤など仕事に関する時間を削減することで従業員個人が自由に使える時間を創出することで仕事優先にならない工夫をしています。
フルフレックスタイム制
就業ルールをフルフレックスタイム制を採用して、ある程度従業員個人の裁量にて仕事を行なっています。(詳細は就業規則に定義)
ただし、すべてが自由ではなくクライアントなどとの仕事に問題が発生しないよう上手く対応することは求めている次第です。
コミュニケーション促進に向けたイベント
健康課題の対応の一環として、従業員がコミュニケーション(情報交換)を図るイベントを週1回の日中に設けています。
全員が同じ場所に集合することは、業務的に難しいケースもあることから、オンラインミーティングを活用し、何かしらの方法でコミュニケーションが取れるように工夫をしています。
イベントには、原則役員も参加するが、イベントの進行などは責任担当者に一任しており、役員も一参加者としてイベントに参加するルールとしています。
食生活の改善
ブリガム・ヤング大学で行われた調査によると、健康的な食生活を送っている従業員は、生産性の低下を報告する可能性が66%低いことが明らかになりました。
また、他の研究では、健康的な食習慣と適切な栄養摂取は、ストレスのレベルを下げ、肉体的・精神的にアクティブになるのにサポートすることが示されています。[3]
弊社では、従業員(特に代表社員)の中には、朝食を抜く、偏った食事などの傾向が見られることから食生活の改善のため、栄養補助のための飲料を提供しています。
運動機会を増進
ハーバード・ビジネス・レビュー誌の調査によると、継続的な運動は翌日の仕事のパフォーマンスと健康を長期的に改善します。[4]
私たちも、日々の仕事を向上させるための身体活動の重要性も認識していましたので運動するための補助器具を職場で自由に利用することができるようにしています。
業務の合間などのリフレッシュとして、活用することが可能です。
女性特有の健康維持の環境づくり
就業規則(第17条)にも整理による休暇を明文化しており、役員からも日頃の体調を気にかけるように声掛けなどを行い休暇が取りやすい環境づくりを行なっています。
また、妊娠中の通勤緩和として、リモートワークが可能なことを就業規則(第18条)に明文化しています。
超過勤務の抑制
長時間の勤務を抑制するために、Microsoft365の予定表に登録して共有することで勤務内容を可視化することを周知、徹底しています。
これにより、従業員の超過勤務を早期発見することが期待できます。
メンタルヘルス不調の予防
メンタルヘルスの不調は、非常に対応が困難なものであり、特に弊社のような小規模事業者では職場環境の変更は難しいことから、不調の予防することに重点を置き従業員に対する定期的な声掛けを行なっています。
また、メンタル的な不調は、相談しづらいものであるため、日頃から気軽に相談できる雰囲気づくりに努めています。
感染症の予防
感染症予防として、職場にマスクを設置して必要な時に従業員が利用できるようにしています。
海外出張時などは、必要に応じて予防接種の費用を負担や接種を推奨するように周知しています。
喫煙率の低下
必要に応じて、禁煙補助剤を会社負担にて支給または購入費を支給する施策を行なっています。
受動喫煙の対策
オフィス内及び敷地は原則禁煙としています。(物件の賃借ルールとして、禁煙である物件を選定)
まとめ
ポジティブで協力的な職場環境を作ることで、従業員の満足度を高めただけでなく、コミュニケーションや生産性向上が可能です。
従業員の健康に必要な取り組みを行うことで、職場がさらなるビジネスの成長を促進し、士気を高め、とりわけコラボレーションを促進できると信じて日々取り組んでいます。
健康経営に関して、弊社での取り組みに関するお問い合わせは、ページの最後にあるチャットより「お問合せ」ボタンを押してください。
参考文献
[1]Shammout, Engr. Mohamad. (2022). THE IMPACT OF WORK ENVIRONMENT ON EMPLOYEES PERFORMANCE. International Journal of Current Research in Science Engineering & Technology. 03. 2582-5208.
[2]https://www.shrm.org/resourcesandtools/hr-topics/benefits/pages/remote-workers-experiencing-higher-rates-of-depression.aspx
[3]https://foodtolive.com/healthy-blog/nutrition-productivity-foods-can-affect-performance
[4]To Improve Your Work Performance, Get Some Exercise (hbr.org)