COLUMN
計画書が『もう少し説明を』で戻るとき、
直すのは情報量ではない
内容の誤りではない指摘で、計画が戻ることがある。足しているのは情報です。止まらない理由は、実行する人と最終承認する人への合わせ込み不足です。
コンテンツ
計画書が承認されない理由は、中身の誤りから始まらない
承認会議のあと、計画書が戻ってくる。指摘は「抜けがある」ではなく、「もう少し全体が見えるように」「関係者に説明しづらい」。直して出す。また戻る。
欠けているのは、タスクの網羅ではありません。読む人——実行する人と、最終承認する人——への合わせ込みです。計画そのものの正しさは、すでに足りている場合もあります。足りていないのは、誰が読んで次を切るかです。
計画書の差し戻しが止まらない3つの共通点
| 現場で起きていること | 計画側の欠け |
|---|---|
| 内容は通っているのに「説明を足して」が終わらない | 承認する人が、次に何を決めればよいか読めない |
| 承認は通ったが、翌週メンバーが着手できない | 実行する人が、自分の仕事として分解できない |
| 直すたびに別の指摘が乗る | 直しても新しい情報が増えない。読み手の軸が変わっていない |
3つ目は、直しても会議が短くならないときに多い。修正が情報追加ではなく、同じ文の言い換えになっている。会議が長いほど、計画は厚くなる。厚くなっても承認は近づかない。
読み手は2種類。計画は1枚では足りない
同じ計画書を、現場リーダーと役員が読む。粒度も、順番も、言葉も、必要なものが違う。1枚で両方を満たそうとすると、どちらかが「自分の文書ではない」と感じます。差し戻しの一部は、この取り違えです。
- 実行する人:自分が今日何をすればよいか。持っている情報で書ける粒度か。
- 承認する人:何を今決め、何を後回しにしてよいか。次の会議までの問いが一つか。
「全員が読めるように詳しく書く」は、どちらにも届きません。詳しくするほど、承認する人は物語を見失い、実行する人は自分の行を探せなくなります。
計画書を書き直す前に揃える4つの入力
計画を書き直す前に、揃っていないことが多いのは次の4つです。想像で埋めた箇所が、差し戻しの種になります。
- メンバーが実際に持っている情報と、持っていない情報
- 全体の方向(何を達成したら終わりか)
- 前回、同じ種類の計画が失敗した理由
- 先方の意思決定のリズム(誰が、どの会議で、何を切るか)
4つが無い状態で体裁だけ整えると、正しい計画のまま動きません。方法論の名前の話ではなく、現場の手順の話です。
直すなら、次に切る判断が会議で特定できること
「分かりやすくなった」は合格条件にしないことです。合格の目安は、承認する人が『次に切る判断』を会議内で特定できること。質問が条件確認ではなく説明の穴に向くなら、次の版で潰す。
大規模プログラムでは、全体を一度に合わせようとしない。知識を持つ人に届き、承認者が一人に切れ、成果物の目的が合意できている単位——チームやフェーズ——に切り出してから合わせる。条件が揃わない単位は、先に切る。
説明を足したまま、次の会議に出さないでください。
実行する人向けか、切る人向けかがずれているかだけ見ます。当社の診断(Metamon)はこの1行が入口です。計画書の提出は求めません。フォームは1行(不明なら部署名のみ)。
実行する人と切る人で向きを分ける →
参考
方法の詳細: コンサルティングサービス(CPP)
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