社員が離職しないようにモチベーションを保つ(下げない)ために動機付けを行う方法

あなたの会社では、社員(従業員)を雇用していますか。

会社の資産には、ヒト・モノ・カネ・ジョウホウの4つが主な資産と言われています。そのなかでもまず最初にヒトが挙げられています。
ヒトはもちろん、社員である「人財(人材)」です。
特にヒトは、人財という漢字を使うこともあることから、会社にとっては財産となる存在なのです。
特に、有能な人財になればなるほど代替が難しく、会社にとっては、かけがえのない存在となります。

そんな、かけがえのないヒト(社員)が会社を辞めてしまうことは、会社にとって大変な損失であることを経営者は、認識しなければなりません。
それにもかかわらず、世の中には、社員が定着する施策や努力を十分に行わず、離職率が高い企業が多いです。
そのようなケースでは、かけがえのない存在である人財ではなく、単に会社の所有物としか見ていないのではないでしょうか。(物の財産も同じ「財」なので、モノとして見ているのかもしれません。

かけがえのない存在である人財として育成するためには、モチベーションが下がって離職することは絶対に避けなければなりません。
まずは、モチベーションとは何かを説明したいと思います。

 

モチベーションってなんだろう

モチベーションといわれますがモチベーションとはなんであるかを説明しておきたいと思います。

モチベーションとは、人が何か行動するために必要な「動機」や「目的意識」です。
そのため、モチベーションが小さい状態では、行動するための動機が弱く積極的に行動することはできないでしょう。
例えば、自分が好きな趣味などは、積極的にやりたい(モチベーションが高い)のに対し、ボランティアなどの奉仕活動だったり家族から頼まれてやる家の掃除などは、行動する動機が小さい(モチベーションが低い)のではないでしょうか。
このように表現すると「モチベーション=やる気」と思われるかもしれませんが、少し違うものと考えています。
あくまで「動機」なので、出来事が発生するはずみや行動を決定する意識・無意識関わらず原因と考えています。

そのため、本人が好きでやっていること(遊びたい、楽しみたいという動機)もモチベーションが高いこともありますし、決して好きではない(仕方ないからやらないといけないという動機)けどモチベーションが高い場合があると思っています。
例えば、仕事自体は、嫌いだけど子供のために頑張って働いているような場合は、モチベーションが高いと言えるのではないでしょうか。

モチベーションは、以上の内容を踏まえると次の2つに大きく分けることができます。

自ら何かをやりたい。と思う気持ち

自分が何かをやらなければいけない。と思う気持ち

 

モチベーションができる(動機付けされる)には

モチベーションが行動の原因となるのであれば、上手く行動する動機付け(原因)を作ることができれば、人は行動すると思いませんか。
どうのように動機付けがされるかは、古くから研究がされており、いくつか理論や研究が行われています。
その中でも有名ないくつかのモチベーション理論(動機付け理論)をご紹介したいと思います。

まずは、人がどのようにして動機付けがされるのかを見ていきましょう。
少しややこしい部分もありますので、こういうことでモチベーションが生まれるんだな。と感じていただければと思います。

マズローの欲求5段階説

アメリカの心理学者であるマズローが提唱した人の欲求は、5つの段階があり、低次の欲求が満たされると高次の欲求を満たそうとするようになるというものです。

まずは、次の図表をご覧ください。

最初に一番低次である「生理的欲求」が生まれ、その欲求が満たされると順番に上位の欲求が生まれるという理論です。
基本的に階層が上位に進むにつれてモチベーションが高くなっていくイメージです。
各欲求の内容については、次のとおりです。

1.生理的欲求

人が生きていくうえで根源となる欲求です。
例えば、食事、睡眠、性など本能的に求めるものが対象となります。

生理的欲求が満たされたからといって、モチベーションはさほど高くなるわけではありません。
美味しい食事を食べられたからといって、仕事を頑張るモチベーションには直接繋がらないのではないでしょうか。
ただし、生理的欲求が満たされないと強い不満に繋がる可能性があります。

特に会社員生活で生理的欲求が脅かされると、仕事に対して不満が生まれます。
たびたびニュースなどでも取り上げられている過労などは、睡眠(休憩)の欲求が満たされていない状態です。
生きる上で根源となりますので、生理的欲求が脅かされる状態では、仕事に対してモチベーションが上がることはないでしょう。

生理的欲求が満たされると次の欲求である安全の欲求を求めることになります。

2.安全の欲求

生理的な欲求が満たされると安全に生活したいと思うようになります。それが、安全の欲求です。
例えば、安全に生活したい、危険なことは回避したい、安定して安心して生活したいと思うことです。

安全の欲求も満たされたとしても、モチベーションが大幅に高くなるわけではなく、逆に満たされないと強い不満を生みます。
ほとんどの人は、安定した生活を望んでいますし、明日どうなるか分からない不安定な環境よりも想定された安定した環境を求めます。
非正規雇用ではなく、雇用の保証がされている正規社員で働きたいと感じるのも安全の欲求が働くからと考えられます。

そのため、モチベーション下げないためには、生理的欲求と同様に脅かすような状況を作ることは避けるべきです。
とはいえ、会社の状況によっては、ベンチャー企業など立ち上げ間もない状況では安定しない時期がどうしてもありますので、また別の方法によって欲求を満たし、モチベーションを維持する必要があります。

安全が確保されると次の段階の社会的欲求を求めることになります。

3.社会的欲求

生理的な欲求と安全が確保されると次に仲間を求めるようになります。
孤独を避けて、集団で生活したり、理解してくれる仲間と生活したいと考えます。

近年、働き方が変わって特定の組織などに所属しないフリーランスでの働き方も増えています。
そのため、一概に集団での生活を求めるわけではないと思われます。
しかし、たとえフリーランスであっても人との繋がりがない状況は避けるのではないでしょうか。

基本、人は集団(他人と繋がって)で生活することを望みますので、集団の一員と感じれないような状況になると不満を感じます。
会社などでも他のメンバーとの輪に入れず孤立するとモチベーションが下がりますよね。
社員のモチベーションを下げないためには、集団を維持する工夫が必要となります。いわゆるコミュニケーションが図れる環境を維持する必要があります。
まれに、集団の輪を乱す(他者の社会的欲求を阻害)ようなことをする人がいますが、このような人に対しては、他者のモチベーションを下げないように会社としても対策が必要となります。

社会的欲求が満たされれば、次の承認の欲求を求めることになります。

4.承認の欲求

承認の欲求は、尊厳の欲求とも言われます。
簡単にいうと他者から自分を認めてもらいたいという思いになります。

例えば、会社に入社し仲間ができて、仕事ができるようになると行動に対して評価されたいと思う場合です。
なお、承認の欲求を満たそうとすることは、一歩間違うと生産性が伴わない単に認めてもらいたいだけの状態になる可能性があります。
他者から認めてもらうためには、それだけの実績が必要になります。中身が伴わずに外見だけ着飾ったりするのは、まさに典型的な承認の欲求でしょう。

モチベーションを保つ観点からは、実績に対しては承認する必要があると考えます。成果に繋がったのに認めてもらえないのでは、モチベーションは、いずれ下がってしまうでしょう。
なお、承認は、公平に行う必要があります。不公平感があっては、他者の不満が高まる可能性があります。

また、承認の欲求は、モチベーションにも繋がる可能性がありますが、承認されることを考えて行動するのは、時には不自由な場合があります。いわゆる、顔色をうかがって行動してしまう場合です。
本当に自由に活躍して会社に貢献してもらうためには、他者から承認されることは気にせずにのびのびと行動することが必要かもしれません。

5.自己実現の欲求

自己実現の欲求が生まれる状態は、本当に自分が望んでいることを実現しようとしている状態です。
下位の欲求がどれだけ満たされようとも、自分が望むことが実現できなければ、何か物足りなさを感じるのではないでしょうか。

特に会社では、待遇ではなく何をしたいか目的を重視することが多いのではないでしょうか。
中途採用の面接などでは、会社に入って何をしたいか質問する企業も多いですが、まさに自己実現の欲求を満たせるかどうかだと思います。
この記事をご覧になられているあなたが、社員に対してモチベーションを高く持ってもらいたいのであれば、自己実現の欲求を満たせるかどうかは重要なポイントとなります。

アルダファERG理論

アルダファは、先ほどご説明したマズローの欲求5段階説を元に発展させた理論になっています。
「ERG」とは、それぞれ次の意味があります。

  • E:existence(生存)
    案件でいたいという生存本能に基づいた欲求です。
    食欲などの衣食住に関することや職場であれば、福利厚生や待遇などが当てはまります。
    マズローの欲求5段階説でいうと生理的欲求と安全の欲求と同様の欲求になります。
  • R:relatedness(関係)
    他者との関係をよくしたいという欲求です。
    職場の中で同僚や上司などと良い人間関係を築いて仲良くしたいという思いなどです。
    マズローの欲求5段階説でいうと社会的欲求や承認の欲求と同様の欲求となります。
  • G:growth(成長)
    自身の能力をより高めて、創造や生産的でありたいと思うことです。
    スキルアップしてより高度な職務に就きたいとか、職務の幅を広げたいと思うことが当てはまります。
    マズローの欲求5段階説でいうと自己実現の欲求と同様の欲求となります。

ERG理論は、マズローの欲求5段階説をベースにしていますが、主に次のような違いがあります。

  • 各欲求は、順を追って発生するのではなく同時に発生することがある。
  • 上位の欲求が満足できないと下位の欲求を強化したり重要視したりする。

人間関係が良くなくてもスキルアップしたいと思うことはありえますし、待遇に不満があるから、スキルアップして転職などで改善しようとするケースもあると思います。

上位の欲求に満足できないと下位の欲求を強化するということについては、例えば会社において、成長(昇進)が期待できなければ、せめて現状の待遇は維持したいと思うようなケースは考えられますし、職場での人間関係が良くない状況であれば、せめてプライベートは充実させたいと思うこともあるでしょう。
なお、成長の欲求については、一度欲求が満たされても満足することないかもしれません。一定の実績を上げることができれば、より大きな実績を上げたいと思うようになるからです。

ハーズバーグの二要因理論

アメリカの臨床心理学者であるハーズバーグが提唱した職務満足と不満足を引き起こす要因に関わる理論です。人の欲求には大きく2つの種類があり、異なる作用を及ぼしていると考えています。

それぞれの特徴については、この後説明しますが、モチベーションの向上のためには、動機づけ要因によってモチベーションを上げることを考えないと人を満足させることはできず、たとえできたとしても効果が短期間で終ってしまうので注意が必要です。
会社において、社員に長く働いてもらうためには、衛生要因による対策だけでなく動機づけ要因による対策が必ず必要となってきます。

動機づけ要因

1つ目は、職務に対して満足する要因です。
例えば、仕事内容にやりがいを感じている、周囲から認められて尊敬されている、興味が高い仕事に取り組んでいるなどです。
これらの職務に満足する要因のことを「動機づけ要因」といいます。
マズローの5段階欲求に例えると、自己実現の欲求、承認の欲求、社会的欲求に当たります。

動機づけ要因が満たされると満足感を得られモチベーションの向上につながります。
先ほどの例のように仕事でやりがいを感じて、モチベーション高く働き、評価もされたとしたら、現状に満足するのではないでしょうか。

衛生要因

2つ目は、職務に対して不満足を生む要因です。
例えば、仕事内容に対して給料が安い、目的が分からないままとにかく仕事をやらされている、オフィスの環境が悪く仕事に集中できないなどです。
これらの職務に対する不満足の要因を「衛生要因」といいます。
マズローの5段階欲求に例えると、生理的欲求、安全の欲求、社会的欲求に当たります。

衛生要因が満たされると、不満足がなくなりますが、満足感は得られることはありません。
また、得られたとしても長く続かないです。
先ほどの例のように、給料が安いことに対して、給料が上がったとしても今までの不満足が解消されますが、現状に満足することは少ないのではないでしょうか。もちろん金額によりますが、たとえ昇給しても人の欲は、もっと多くもらわないと満足感は減少していくため、長続きはしません。

期待理論

ブルームが提唱した期待理論は、モチベーションが生じる過程を示したものとなります。
ブルームは、著書の中でモチベーションが左右される要因を次のように説明しています。

がんばれば、どれだけのことが成し遂げられ(期待)、
それが成し遂げられたら、いったいさらになにがもたらされ(用具性)、
もたらされたものそれぞれに、どれだけの値打ちがあると予想されるか(誘意性)、
についての知覚、信念や態度という心理的過程がモティベーションを左右している。

【引用元】ビクター・H・ブルーム『仕事とモティベーション』

この説明を端的に数式にすると次のようになります。

モチベーション = 期待 × 誘意性

モチベーションは、何かを行うことで得られる「報酬」の期待値と努力して得られる報酬の魅力を掛け合わせたものとなります。
期待とは、これからしようとしている努力に対して、どのくらいの見返りがあるかというものになります。成果報酬制で一定の基準をクリアすれば、追加で報酬がもらえるようなものとなります。
誘意性とは、これから努力をしてどれだけ魅力がある報酬が得られるか、引き付けるものがあるかというものです。努力をして追加でボーナスが支払われたり、昇進するなどであれば、魅力があるかもしれませんが、単に褒めてもらえるだけであれば、両者の魅力は全然違うものとなりますよね。

これらが掛け合わされたものがモチベーションに繋がるという考えなので、どちらかが大きくてももう片方が小さければ効果は減少してしまいます。魅力的な報酬が提示されたとしても達成がものすごく困難(期待値が低い)である場合、モチベーションは上がらないでしょう。例えば、成果報酬制度を導入して報酬が青天井だとしても、ノルマ達成が誰もできないような壮大なものであれば、モチベーションを高く持ってだれも取り組まないでしょう。
そのため、モチベーションを上げて行動してもらうためには、「期待」と「誘意性」のバランスが大切となるのです。

 

モチベーションのメリット・デメリット

そもそもモチベーションが高いとどのようなメリットがあって、下がってしまうとどのような効果があるのか紹介します。
基本的にモチベーションは、高いほどメリットがあり、低いほどデメリットが多くなります。
ただし、モチベーションが極端に高すぎるのも弊害が発生する可能性がありますので、適度なモチベーションを維持するのが理想です。

 モチベーションが高いモチベーションが低い
メリット・やる気が高く、積極的になれる
・多少の負荷にも負けない(ストレス耐性が高い)
・生産性が高い
・特になし
デメリット・自分の限界を超えて過重労働になる可能性がある
・他の優先度を下げてしまう(犠牲にする)
・やる気がなく、消極的になる
・物事に粘り強く取り組めず、すぐ諦める
・憂鬱な気分になり、生産性が下がる
・仕事の場合、離職を考えるようになる
・モラルが低下する

 

モチベーションは簡単に下がってしまう

モチベーションは、上がることもあれば、下がることもあります。また、様々な要因によって左右されるものです。
実際の会社の職場においてモチベーションが下がる事例を説明していきたいと思います。
自身の会社で思い当たることがないか確認してみてください。

モチベーションが下がる例

  • 方法が精神論になっている
    最近は少なったかもしれませんが、単に「がんばれ」と励ますような精神論的なコミュニケーションは、時としてモチベーションを下げる要因になります。
    スキルが低い社員にノルマ達成のためにただ「やれ」というだけでは、本人としては、どうしてよいか分からず成果はでないでしょう。
  • 目的があいまい
    その仕事は、何のためにやるのかよくわからないまま仕事をしても、ただタスクとしてこなすだけで高い生産性は望めないでしょう。
    目的が分からないと、どこまで何をやってよいのか、何をしてはいけないのかが分からです。
    やらされているという感覚を持ってしまうとなかなかモチベーションが上がりづらくなります。
  • 現実とのギャップが大きい
    事前に聞いていた内容と実体にギャップがあると場合によっては、モチベーションが下がることになります。
    よくある例として、入社前に聞いていた待遇といざ入社してみたら実際の待遇が異なっていた場合です。
    中には、あらかじめ想定するのが難しい例もあると思いますが、事前に分かっているにも関わらず情報を持っている方から説明がないとモチベーションが下がってしまうケースがあります。
  • 体調不良(高負荷)
    体調不良になると物事に集中できない状態となってしまいます。思考にノイズが入ってしまい余計なことを考えてしまうようになると、生産性が低下します。そうすると、思っていたアウトプットが出せなくなり、さらに余裕がなくなっていくという負のスパイラルになりかねません。
    そうなると、頑張っても結果が出せずモチベーションが下がってしまいます。

逆効果になるモチベーションアップの方法

モチベーションが下がってしまっても何も良いことはありません。なので、何とかモチベーションアップをしようとしますが、場合によっては逆効果になるパターンがあります。

  • その場しのぎの嘘
    嘘はいけません。
    ばれたときはさらにモチベーションが下がるどころか、信用までなくす可能性があるので、その場しのぎで良く見せるようなことはしない方がよいでしょう。

    やむを得ない事情で頑張らないような場合であるなら、しっかりと言ったとおりになるように努力している姿を見せる必要があるでしょう。
    会社の場合、社員と役員では、会社に対する愛着がまったく違いますから、事情を察してもらえるとは思わない方が良いでしょう。

  • 共感されないビジョンや経営理念
    何のために仕事をするのかを説明するのに、会社のビジョンや理念を伝えることがあると思います。
    ビジョンや理念が意味するところを丁寧に説明することはもちろんなのですが、あまりにも理解されない内容であった場合、モチベーションが高くなることはないでしょう。
    仕事に対する報酬を得る期待値が低い(実現可能性が低い)場合です。
    あまりにも高いビジョンを掲げている場合は、経営計画など直近の計画を示すなど、社員のレベルに落として説明しないと理解してもらえず、モチベーションが下がってしまう可能性があります。

 

モチベーションを上手くコントロールする

では、モチベーションを上手く保って、さらに上げていくためにどのようにすればよいでしょうか。

モチベーションを左右する要因には、「内的要因」と「外的要因」の2つがあります。
内的要因とは、モチベーションが出てくるきっかけが自分の中にある場合のことをいいます。
外的要因とは、他者など外部からの影響によるものです。

人によって、モチベーションに対して影響を与える要因は、様々なので相手に合わせた対応によって上手くコントロールする必要があります。

モチベーションを高めるためには・・・

モチベーションを高めるためには、内的要因が中心となります。
内的要因であってもモチベーションを上げる効果はありますが効果の度合いや持続期間は限定的です。

内的要因

  • ビジョンや理念を共有し、共感してもらうことで一緒に頑張ろうと思ってもらう。
    または、この人のために頑張ろうと思ってもらうようにする。
    ある意味、洗脳に近いかもしれませんが、同じビジョンに向けて志が同じならモチベーションを高く持って取り組んでくれるでしょう。
  • 期待する
    人は、他者から頼られると悪い気はしないと思います。もちろん限度はありますが、マズローの欲求の5段階説の承認の欲求のように期待に応えることで認めてもらえると考えることでしょう。
  • 結果に対してフィードバックする
    結果に対して、良かったのか、足りないことがあったのかをフィードバックすることは、モチベーションを上げるためには、必要なのです。期待値が低い(達成するためのハードルが高すぎる)場合は、逆にモチベーションが下がってしまう可能性がありますが、もう少しできていたら、達成できた(認めてもらえた)という実感が持てれば次は、頑張ってみようと思えることでしょう。

    ただし、フィードバックには、良い内容だけでなく時には、できていなかったことに対するフィードバックも必要です。
    悪いことは、モチベーションを下げることになるので、しない方が良いとは考えるのは間違っています。次につなげるためには、どうすればよいかをフォローすればよいだけなのです。
    例えば、仕事やスポーツなどで最初はできないと面白くありませんが、だんだんと上手くなってくると面白くなってくる時期があります。それと同じで、面白くなってくるようにするためには、現状を変えるために必要なフィードバックは将来モチベーションを上げる上で必要なことなのです。

外的要因

  • 昇格、昇給(ボーナス)
    結果に対して昇格や昇給(ボーナス)で報いる方法です。
    モチベーションが上がる要因が、お金である場合は、効果的です。ただし、厳密にルールを決めないと不公平感が発生する可能性がありますので、注意が必要です。可能であれば、事前に基準を示すとよいかもしれません。

モチベーションを下げないためには・・・

モチベーションを下げないためには、信用が大事です。
また、聞いている話と違ったなどお互いの認識相違からでもがっかり感が生まれモチベーションが下がる原因となってしまいます。

  • この人となら頑張れると思わせる
    特に経営者や役員への信用は大事です。社員は、その会社に人生の大事な時期の大半を掛けるわけですから、信頼が得られれば、この人となら頑張っていこうと思ってもらえる可能性が高くなります。
    そのためにも、普段から尊敬されるよう行動に気をつけるようにしましょう。
    自分たちの行動や施策によって、社員のモチベーションが下がることに気を使うべきですね。社員のモチベーションが下がってしまっては、会社の成長もありませんから。
  • 一般常識に合わせる
    昨今厳しくなっていますが、パワハラ、セクハラなど一般常識に反することは絶対にしてはいけません。
    これらは、毅然とした態度を会社として取って防止する必要があります。
    この程度ならば・・・と思ってついついやってしまいがちなので事例を示すなどして事例が発生した場合には、毅然とした対処を行うことが望まれます。
  • 実体を正確に伝える
    中途採用や配置転換などでよく問題になる原因の一つです。
    良いことばかり言って、都合の悪いことを隠すのは、はっきり言って信頼をなくしますので、人によっては裏切られた、騙されたと感じてモチベーションが下がる原因になります。
    ただし、本当に不安になって大量離職が起こりかねないような場合などは、実体を正確に伝えられないケースもあると思いますが、その際は、何が何でも結果に残す覚悟が必要になります。
  • 環境と希望をマッチさせる
    社員を採用したり、異動させたりする場合に、希望とマッチしない場合は、モチベーションが下がる可能性があります。
    会社側も懸念があるなら先に伝えておく位の配慮はしておかないと、モチベーションが低い状態が続くことになりかねません。

    今後の戦略や計画として、希望とは異なるけども経験積んでもらいたい場合などは、本人に理解してもらえるような誠意ある対応をすべきでしょう。
    一方的な会社都合による仕事の押しつけは、モチベーションを下げることになるでしょう。

  • 必要以上に干渉しない
    仕事を任せて本人に可能な限り裁量と責任を持たせることが必要でしょう。
    心配するあまり、干渉しすぎたり、チェックを厳しくして本人の裁量がない状態では、必要最低限のことしかしなくなってしまい高いモチベーションをもって取り組むことはしなくなります。

 

今のモチベーションの強さを測る方法?

その人のモチベーションが今どの程度なのかは、正直外部から判断するとは不可能といっていいでしょう。
とある転職した人に対して行ったアンケートによると、半数近くは、会社に対して本心を語らないという結果が出ています。

まさに、サイレントキラーです。
モチベーションが下がっていることに気づいたときには、転職(離職)の意思が固まっていることでしょう。

では、どうすればモチベーションが低下していることに気づくことができるのか紹介します。

  • コミュニケーションしやすい環境づくり
    特に年齢が離れていたりすると話にくいものです。
    挨拶を必ずするなど日ごろから、コミュニケーションを図る工夫をしておくことで普段と違う変化に気づくことができるかもしれません。
    特に上司に当たる人は、日ごろから信頼される行動に気を付けましょう。ましてや、上司がコミュニケーション阻害の要因になってしまうのは問題外です。
  • 日ごろの状況をインタビューする
    日々、仕事だけしているとなかなか本人がどう感じているか話す機会もないのではないでしょうか。
    特に評価者(ほとんどが直属の上司)に対して、マイナスの相談はしにくいものです。

    また、昔と違い終業後の飲みケーションは、敬遠される傾向がありますので強制することは、一歩間違えればパワハラともとられかねません。

    同じチーム内では、今後の人間関係を気にして正直に話さないケースもありますので、まったく異なる部署の管理者などがアドバイザーとなってインタビューすることで何かしら兆候が得られるかもしれまん。
    もちろん、そのインタビュー内容を連携して、叱責するなどの行為をしてはいけません。そうすれば、ますます話しづらい状況になり、モチベーションは下がってしまうことでしょう。

モチベーション低下が避けられない場合も

モチベーション低下は、なるべく避けたいところですが、場合によっては避けることが難しい場合もあります。
例えば、スタートアップ起業やベンチャー起業など会社規模が小さい状況の時は、事業が安定しておらず、悪くなる時期もあることでしょう。

待遇を重視する人にとっては、会社に求めていた魅力がなくなるので、退職していく人も少なからず発生します。
このような場合は、必要以上に不安をあおるような行動は控えて、成長する上で必要なことだと想定しておくべきです。

そのようなケースに対処するために、人数が限られる中でも業務が属人化しないような仕組みを作っておくのは必要なことです。
人数が少ないので、その分の業務負荷が必ず残った社員にしわ寄せがいきます。そうすることでさらにモチベーションが下がってしまうことになってしまうことは避けたいですよね。

上がりすぎるといずれ下がる

モチベーションんが高い人もずっと高いわけではありません。少なからず上下しているものなのです。
中にはモチベーションが下がっても自分で再度、上げることができる人もいますが、下がったタイミングでそれ以上下がらないようにする工夫もしておく必要があります。
特に、モチベーションが高い(高すぎる)人に限って、頑張りすぎてしまうことが多いです。頑張りすぎによって、体調不良を引き起こしてしまっては意味がありません。
心身ともに健康であるからこそモチベーションも高く保っていられるものなので、モチベーションを維持する上で健康は重要なポイントでしょう。

健康経営とは

健康を経営に取り込んだ手法を紹介したいと思います。
アメリカの経営学と心理学の専門家、ロバート・H・ローゼン(Robert H. Rosen)が提唱した経営手法で、従業員の健康増進を重視し、健康管理を経営課題として捉えて、その実践を図ることで従業員の健康の維持・増進と会社の生産性向上を目指す手法です。

具体的には、健康に関する取り組みを会社主導で行っていくというものですが、今までも健康に関する取り組みとして健康診断とか、有給の取得、ストレスチェックを行うなどがありました。
しかし、あまりモチベーションの低下や向上に繋がっていないのが現状ではないでしょうか。
また、身体、精神両面の健康を考慮する必要があります。特に精神の健康は減少しているとはいいがたい状況なのではないでしょうか。

会社側からすると仕事はしなければ存続できなくなりますし、ある程度「仕方ない」と考えがちですが、健康管理を経営課題と捉えるのであれば、どうすれば、健康に仕事ができるようになるのか、楽になるのかをもっと考えなければなりません。
利益がないのに給料を払うのは、誰でもわかることです。

近年ITツールの普及により、場所を問わず仕事ができるようになりました。(もちろん仕事にもよります)
また、一斉に同じ時間に出勤するのも本当に意味があるのでしょうか。
例えば、フレックスタイムの導入やテレワークの利用などをもっと我々専門家を通じて検討するのも健康経営につながる取り組みになりえるのではないでしょうか。

 

まとめ

モチベーションを高めることは、個人だけでなく会社にもメリットが大きいです。
しかし、モチベーションに関する施策は、売り上げに直結するわけではないので費用対効果が見えにくいですが、利益を上げているのは、社員であることを認識してしっかり対策していきましょう。
社内だけでは、対策が難しい場合は、キャリアコンサルタントと中小企業診断士のスキルを併せ持った弊社のコンサルタントなどの外部のリソースをぜひご活用ください。

(参考)採用のコツ

中小企業が人材の採用で失敗しない募集方法とコツをまとめた記事も作成しておりますのでぜひご覧ください。

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